目次
1.なぜ一流選手はノートを書く人が多いのか
2.さまざまな一流選手のノートの習慣
3.まとめ
1.なぜ一流選手はノートを書く人が多いのか
多くの一流選手にはノートを書く習慣を持つ人が多くいます。
イチロー選手、本田圭佑選手、羽生結弦選手など世界で活躍する一流選手の多くがノートを書く習慣を持っています。
でもなぜ多くの一流のスポーツ選手はノートを書く習慣を持っているのでしょうか。
ノートを書くことは自分の夢や目標を達成するための手段でありツールで、一流の選手はノートを書くことが達成するための近道であることを知っています。
書く内容は選手によって異なり、その日の反省や改善方法、自分の思考や感情や体の状態がどうだったか、ベストパフォーマンス発揮するため自分を理解するための内容など多岐に渡ります。
またなぜノートが重要なのかを脳科学の観点から見ていきましょう。
脳の中で一番大きい部分は大脳というところで、他に、中脳、小脳、橋(きょう)、延髄という脳機関が代表されてありますが、その中でも小脳は別名「運動脳(スポーツ脳)」と呼ばれたりします。
はじめは大脳で何度も意識的に考え覚えようとしますが、反復した行動を小脳がコピーして覚えて、無意識で出来るようにして大脳の仕事を部分的に引き受けることで、大脳の負担が減る効果と同時により迅速に行動に移せるようになっています。
また人間の脳は忘れやすく作られています。
下図はエビングハウスの忘却曲線というもので、ドイツのヘルマン・エビングハウスという心理学者が行った研究結果をグラフで表したものです。
このグラフを見ても分かるように、人間の記憶とは本当にすぐに忘れてしまうように出来ていて、これは人間の脳の構造上仕方ないことだと言われており、もし人間がすべての情報を記憶することができてしまったら覚えておきたくないことまで鮮明に覚えてしまいます。
ただ何度も復習することで記憶や動作などが定着することも証明されていて、ノートを書き意識することが習得するスピードを早くしてくれます。
2.さまざまな一流選手のノートの習慣
【本田圭佑選手】
小学校3年生の時に父方の祖父の弟(東京オリンピックカヌーオリンピック選手)から勧められて書き始めました。
その当時カヌー全日本チーム監督をしていた時期に本人が強くなるにはどうしたらいいのか質問したところ、ノートを持ってこさせてサッカー日誌と書きこれを継続するように教えました。
小学校3年生の時にこれが10冊続いたら代表クラスになれると言われ、高校卒業する頃には30冊にまでなっていたといいます。
ノートの内容はサッカーのことだけでなく「就寝時間」「起床時間」「体重」「脈拍」「食事」「排便の様子」「練習内容の反省」などがあります。
【羽生結弦選手】
羽生選手はそれを「発明ノート」と名づけ「毎日の練習で気がついたこと」「考えたこと」「コーチに言われたこと」「折々の気持ちや決意」などを書くようにしています。
あるテレビのインタビューで「調子が悪くて何が何だかわからなくなったときに昔の自分の言葉とかを見て頑張っています」と答えていて、その中でもいちばん読み返すのが「絶対に勝ってやる」という言葉で大きな太い文字でノートの1ページ全面を使って書いてあり「2012.10.26」という日付もついています。
インタビューの中で、「2012年に負けて、悔しくて悔しくてしょうがなくて書いた。クソって思って、思いきって書き殴ってます」と答えていて苦しい時や悔しい思いをした時にモチベーションアップに役立てノートを見返すということも大事にしていました。
【中村俊輔選手】
中村選手は高校2年生の時からノートを書き始めて「短期」「中期」「長期」の目標を常に書き、また「トレーニングメニュー」「練習や試合で気づいたことや考えたこと」「試合前に監督に言われた注意点」「ミーティングの内容」「試合後の反省と課題」「一流選手を見て気づいたこと」など他にも様々なことを記すようにしていました。
【野村克也監督】
選手だった頃、キャッチャーとして内容を詳細に記録したことが始まりのようです。
「相手ピッチャーの情報」「実際に相手ピッチャーを見て気づいたこと」「相手監督の作戦の予想」「打撃指導のコツ」「リーダーのあり方」「組織の作り方」「格言や雑学」など幅広い内容を書いています。
3.まとめ
世界で活躍する一流選手の多くがノートを夢や目標を達成するために書いています。
多くの人が夢や目標を持っていると思いますが、書き方に決まりはないので自分で書いていきながら必要なものは増やし、必要ないと思うものは削っていきながら、自分で自分自身を成長させるためのノートにしていくことが大切になってきます。