目次
1.「オープンスキル」と「クローズドスキル」
2.PKにかかる心理的負担と「ルーティン」
3.まとめ
1.「オープンスキル」と「クローズドスキル」
スキルには大きく分けると「オープンスキル」と「クローズドスキル」に分けられます。
「オープンスキル」とは外的要因によって左右される技能のことで、サッカー、テニス、バスケ、バレーボール、野球、ボクシング、レスリング、柔道などが挙げられ「クローズドスキル」とは外的要因によって左右されない技能のことでゴルフ、体操、水泳、陸上、ダーツ、アーチェリー等が挙げられます。
スポーツには「オープンスキル」と「クローズドスキル」のどちらの要素も合わさったものも多いですが、 例えばテニスでは多くの場面が「オープンスキル」ですが、サーブは「クローズドスキル」にあたりサッカーも同様で多くの場面は「オープンスキル」ですがPKは「クローズドスキル」にあたります。
サッカーは相手のいる中で常に状況判断をしながらプレーすることが基本になりますが「オープンスキル」というのは言い換えると環境の変化に対応してプレーするスキルのことでサッカーではこのスキルの連続になるので状況判断能力の高さが大事な要因となります。
PKで必要な「クローズドスキル」というのは比較的安定している環境の中で心理的負担がかなり大きい中いつも通りの動きをいつも通り発揮するスキルが必要となるのでゴルフのパットやダーツなどに似た要素を持った別の競技といっても過言ではありません。
2.PKにかかる心理的負担と「ルーティン」
サッカーは常に11対11で行うものですがPKの時のみキッカーとキーパーの1対1の勝負になり、また1本のキックが勝負を左右するだけでなく、大会を終わらせてしまうことや周りの仲間のサッカー人生を終わらせてしまう状況など心理的負担がものすごく大きいものになります。
本来オープンスキルを求められるサッカーの中で特別なクローズドスキルが求められる状況になり、相手もいるので駆け引きも必要となり厳密に言えばゴルフのパットやダーツなどに似た要素を持ったものの違う要素も必要になってきますが、ゴルフのパットやダーツで必要な安定している環境の中で心理的負担がかなり大きい中、いつも通りの動きをいつも通り発揮するという要素は必要不可欠で自分をコントロールする必要があります。
もちろんどれだけ落ち着いてプレー出来たとしても相手もいるので100%成功するわけではありませんが、失敗してしまう多くの選手の特徴として焦り、緊張が挙げられ、焦ってすべての行動が早くなってしまう、セットしたボールが動いても直さないなど行動が焦ってしまっています。
行動と心は繋がっていてその時はあえて行動をゆっくりすることを意識することで心を落ち着かせてくれる作用もあり、PKのスポットにゆっくり向かってもいいし、ボールをゆっくり何度も置き換えてもいいのです。
その時に雰囲気に飲まれず自分のペースを作ることが重要になってきます。
またPKのときの独自の「ルーティン」も自分をコントロールする上で大事でな要素となりますが、同じ行動を取ることで同じ心理状態に持っていきやすいので、例えば左足から7歩後ろに下がり両足を揃える、肩の力を抜きながら息を大きく吐き左足から助走に入るなど決まったルーティンがあることで余計なものに思考が向かず自分をコントロールするための一つの要素です。
ただ何度も失敗した時の「ルーティン」はその「ルーティン」を行うことで悪いイメージがついて失敗をイメージすることに繋がることもあるので、その時は作り変えるなど修正することも必要です。
また感情と心の状態は繋がっているのでPKの待ち時間、キックの直前にどのような「セルフトーク」で感情から心の状態を作り出してキックに望むかなども大事になってきます。
3.まとめ
PKで必要なメンタルスキルの話をしてきましたが、サッカーの多くの場面で使う「オープンスキル」と違い「クローズドスキル」になるので技術、駆け引き、同じような心理状態を作り出しPK自体のトレーニングも必要になってきます。
その中で特別なプレシャーに負けずに自分をコントロールして可能性を高めチームを勝利に導いてほしいと思います。