目次
1.コロナに対するスポーツ選手のメンタル状態
2.コロナで崩れた「ルーティン」を整える
3.「心身相関」体から心の状態にアプローチしていく
4.まとめ
1.コロナに対するスポーツ選手のメンタル状態
2020年東京オリンピック・パラリンピックの延期が決定し、プロスポーツや育成年代でも試合が開催できない苦境に陥いり、精神的に打撃を受けうちひしがれているアスリートも多いと思います。
最終学年の子どもたちは卒業後の進路やスポーツ推薦入試にも重大な影響が生じ、学生の絶望や不安は想像以上だと感じます。
またトレーニング場所の閉鎖によって日々の練習機会が奪われているストレスも多大で時間の経過とともにストレスも増しています。
トップアスリートは競技のために人間関係や仕事、学校、友人関係など、数え切れないほどの犠牲を払っていて、既に精神障がいを持ちながら活躍するアスリート、あるいはこれまでは精神的に健康だったアスリートも今後重大な影響を被る可能性もあります。
目標に向けて全力で取り組んできたアスリートや子どもたち、そして様々な準備をしてきた指導者の方々や支えてきた関係者にとっては多大なる悔しさと喪失感があり、メンタルを保つことが出来ない人も多くいます。
2.コロナで崩れたルーティンを整える
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、アスリートの間で見られるもっとも深刻な問題の1つが睡眠障害です。
その原因が不安や心配事だと思われるかもしれませんが実際には違い、最大の要因はコロナに対するスケジュールの変更で普段意識的に行っている「ルーティン」や無意識的に行っている「ルーティン」が崩れることにあります。
コロナが感染拡大する前の生活では起床時間、トレーニングの時間、食事の時間、睡眠の時間などが設定されたスケジュールに慣れていましたが、今では個人の自由に委ねられている傾向が強くなったため、毎日の過ごし方を自分で考え、決めなくてはいけません。
機関がこのような悩みを抱えている選手や人々に対して、睡眠を含むスケジュールを設けることの重要性を指摘していて、良い睡眠が確保できている人は日中を精神を安定して過ごすことができ、正しい睡眠や行動がとれて精神が安定していると今後の見通しもポジティブに持つことができます。
3.「心身相関」体から心の状態にアプローチしていく
「心身相関」という言葉をご存知でしょうか。
「心身相関」とは心と体は密接に繋がっており、お互いがお互いに作用し合うことを言います。
「心」→「体」・・・緊張すると脈拍が速くなる
「体」→「心」・・・スポーツを行って気分が爽快になる
この仕組を使って体から心や脳にアプローチしていきます。
コロナ感染拡大に伴って、うつ傾向やストレスの増加が多く聞かれますが「ジョギング」や「筋力トレーニング」が有効で、その答えのひとつとして筋肉が大きく関係しているのですが、筋肉を動かすとその中の感覚器から信号が発せられ脳が活性化されます。
特に足は筋肉量が多く感覚器が集中しているので、大きな効果が得られると言われていて、筋肉は心臓から送られてきた血液を送り返すポンプの役割も担っているので、新鮮な酸素を含んだ血液が脳内に満たされることで、脳細胞が増えるという現象が起こり、イリノイ大学のクラマー博士の研究では、有酸素運動をすることで「神経栄養因子」という物質が増え、脳内で新たな神経細胞を生みだす働きをしてくれる、とも報告されています。
また一般的に「ジョギング」を15分以上続けると「βエンドルフィン」という脳内物質が放出されるのですが「βエンドルフィン」は肉体が強いストレスを受けたときに、その痛みや苦痛を和らげる効果があり、モルヒネの成分と似た働きをしてくれ「ランニング」「筋力トレーニング」も同様の効果があります。
ストレスは放置すると脳機能の低下を招き、徐々に集中力が散漫になったり、ひどい時には睡眠障害など体の変調としてあらわれることもあります。
もしコロナの感染拡大に伴い常にイライラを感じていたり、ネガティブな気持ちが晴れないのであれば「ジョギング」「ランニング」「筋力トレーニング」はかなり有効で「ジョギング」「ランニング」することで俗に言う幸せホルモンの「セロトニン」が分泌され安心感が高まります。
またうつ病予防の薬に使われている「γ-アミノ酸」も分泌されるので、脳内のストレス連鎖を断ち切ることも可能です。
4.まとめ
コロナの感染拡大に伴い不安、絶望、ストレスにさらされる日が続きますが、収束の目処も立たない中コロナとうまく付き合っていくことが求められていると思います。
また情報を知っているか知らないかで対処できるかや行動も変わってくると思うので、今後より情報の共有も大事になってくると思います。
苦しい状況が続いていますが、みんなで力を合わせて頑張っていきましょう。