目次
1.緊張とパフォーマンスの関係を表す逆U字曲線
2.人はなぜ緊張してしまうのか?
3.緊張・興奮状態が高い時
4.呼吸法
5.日常の自己分析
6.まとめ
1.緊張とパフォーマンスの関係を表す逆U字曲線
下図は逆U字曲線というものです。
緊張などの脳の覚醒レベルとパフォーマンスの関係性を表したもので、緊張・興奮状態が強いとパフォーマンスが低下してしまうので大事な試合で実力を発揮することが難しくなります。
脳の覚醒レベルが低すぎるときや高すぎるときにはパフォーマンスが低下するので低いときには高めてあげ、高いときには低くしてあげなければいけませんが、緊張状態やパニック状態のときは高い状態になるので適切にコントロールしてあげる必要があります。
2.人はなぜ緊張してしまうのか?
ではなぜ人は緊張してしまうのでしょうか?
緊張とは本来大昔から人間に備わっている防衛本能で外敵から自分を守るための準備をするために脳から司令を出している状態です。
緊張することは悪いことと思われがちですが、パフォーマンスを発揮するために必要な要素でもあり人間としての機能が正常に働いている状態です。
人が緊張すると脳がストレスを感じ、体内で神経伝達物質である「ノルアドレナリン」という物質を分泌します。
緊張したときに起こる身体のさまざまな症状の原因で心拍数が上がったり、汗をかいたりと一見ネガティブに思われものもありますが、集中力・判断力・注意力の向上や筋肉の機能向上などのスポーツをする上でポジティブに働くものでもあります。
3.緊張・興奮状態が高い時
図の右側に位置する時で緊張が高すぎる過緊張状態であり、あせりやあがり、混乱や不安を感じる状態です。
この状態の選手が体験する心理状態や現象として、「体が硬くなり思うように動かない」「心臓の鼓動が高くなる」 「体のふるえ」などがあります。
4.呼吸法
リラクゼーションの呼吸をおこなうのが有効です。
1:2の呼吸法で5秒はなで吸って、10秒口で吐く呼吸をおこないますが、より緊張状態が強い人や緊張が予想される状況ほど長い時間おこないます。(5〜30分)
試合当日の朝などに自宅やホテルでおこなっておくと会場で緊張がコントロールしやすくなります。
5.日常の自己分析
大事な試合で緊張をコントロールするには自分を知っておくことが必要。
緊張した試合もあれば比較的リラックスして試合に臨めた時もあると思いますが、何が要因で緊張が強くなったり、リラックス出来たのか。
1つ睡眠時間が短いと緊張状態が強くなりやすいですが、睡眠時間どのくらいとったかや食事や飲み物、前日や当日の行動がどのように緊張に影響したのか日常から自己分析して自分を理解することが重要です。
6.まとめ
大事な試合で誰もが実力を発揮したいと考えるものですが、人生がかかる場面やより自分にとって重要な状況ほど自分に心理的負荷がかかってしまい今までやってきたことができなくなります。
その場面でいかに力を発揮するかでその後の人生に大きな影響を与えることもあるので、ぜひ呼吸法や日常の自己分析をしながら大事な場面で実力を発揮できるようになってもらえたら嬉しいです。